ガンダム文化の北米進出は可能か


アメリカ人に浸透しない理由を探る

ファースト・ガンダム北米敗退の理由 ファースト・ガンダム北米敗退の原因を探る ガンダム文化の北米進出は可能か


2018/3/11
■【氷川】Gの本質は「ユーザー参加型コンテンツ」である【宇野】

雑記17-6/11 ■氷川『ガンダムコンテンツの正体』 宇野『ガンダム文化の論点』

 他に庵野監督の「砂場理論」も参考になります(というか082理論はそこから以下略)。
 あと、原えりすん氏が「ストリームベースらの二次創作者の功績が監督一人の手柄として受け取られたのでは?」と疑問を提し、松浦まさふみ氏が、「過去の派生作品への正当な認識、対応がなされていない(意訳)」旨の不満を述べていたりも。


■【ミリタリー】本質はオモチャ【ガジェット】
石岡良治『視覚文化「超」講義』 フィルムアート社
p198-9
 これら3大アニメの共通点として、ミリタリー趣味と結びつき、かつそこを逸脱する要素を含むことで広範囲な関心を集めたことが挙げられます。(-中略-)
 私は、『ヤマト』『ガンダム』『エヴァ』は、純アニメ的な観点のみでヒットした作品ではないと考えています。(-中略-)しばしばいびつな願望充足ガジェット、まさにホビーへの関心が肥大化した形で表されているとみなされます。これは、先述したアメリカにおけるファンタジー小説と『スター・ウォーズ』との関係の日本版といえます。(-中略-)
 私の感触としては、ロボットアニメはアニメそのものとして生命力が長いというより、プラモデルやゲームのジャンルとて、ファンは高齢化しつつも、一定の人気が維持されていたのだと見ています。(-中略-)
 この3つのアニメはいずれも、アニメーションの世界を超えて、ホビーという領域のイマジネーションが大幅に介在しています。そして、それがファンコミュニティへの求心力に作用していると思います。
p197
 芸術家は軍事に対して敵対的であったり、両義的な感情を抱く人も多いわけです。逆にミリタリー趣味を持つ人には、リベラルな系譜にあるアートを敵視する人も少なくないだろうと思われます(-中略-)。ここではミリタリーというホビー分野をめぐって一種の敵対性が生まれています。
p214-5
 軍事、ミリタリー文化にはしばしば娯楽趣味を抑圧するイメージが伴いますが、ミリタリー文化の産物である『マクロス』の最終兵器は娯楽であり、エンターテインメントで軍国主義を倒すという世界を描きました。ミリタリー趣味を推し進めると娯楽や芸術を抑圧するのではないかという懸念を奇妙な形でひっくり返しています。とはいえ言ってみれば『マクロス』はメカと美少女を最も臆面もなく並列しただけとみることもできます。しかし、『BTTF』(バック・トゥ・ザ・フューチャー)シリーズが描いていたような80年代のポストモダンな歴史感覚をロボットアニメにおいて最も典型的に表現しているのが『マクロス』だと思うのです。
p216
アニメとホビーの世界は、ミリタリーがひとつの軸として存在しつつも、実際は軍事趣味とは関係のない方向への逸脱を見せています。それは機械の模倣(シミュレーション)では実現不可能な二次元的なディフォルメやアクションへの志向に現れていますし、同時に女性キャラクターの活躍のさせ方に現れているとも言えます。

  芸術家気取りの082は右傾化に対して懐疑的であったり、両義的な感情を抱く事も多いわけです。逆にミリタリー趣味を持つガノタやガルパニストや提督は、リベラルな系譜にある現代アートの村上隆を敵視する人も少なくないだろうと思われます。


■ボルテスX実写化妄想

雑記16-12/22 ボルテスXが国際的な件について〜12/28まで。 おまけ雑記17-12/30


■スーパーロボという王権無しにリアルロボ革命は成立しえない

 従来のロックのアンチテーゼがパンク。よってロック無しにパンクは成立しえない。
 従来のロボットアニメをカウンターパンチで破壊し、革新したのかガンダム。
 進化の順番を正しく辿らなければ理解は難しく、ましてや日本と同じ道を歩むはずなし。


■【ターゲットは】スキマ中坊文化「ガンダム」【中二】

 フランスのティーンエイジャーが日本発のゴスロリ等にはまるのは、大人服と子供服はあっても、ティーンが着る服が無いためなんだとか。という事は、もしフランス側が気づいて全力を出せば…はさておき、ライバルがいなければ(手を抜いていれば)、そこにスキマ産業の入り込む余地があります。
 夜明け前が、最も暗い…ガンダムの放映時、ロボットアニメの製作本数は下降し、その栄華を失っていました。かつてサンライズの社内用語(というか符牒)に、「中供」という造語がありました。中学生と子供の合成です。ガンダム、及びリアルロボット物はターゲットをそこに(クローバーには多分内緒で)置きましたが、従来はニッチなはずの領域でした。中学生という年齢を対象にするアニメは、そう多くありません。勉強に忙しく、購買力も無い。お子様アニメや特撮は卒業しても、大人文化にゃまだ早いお年頃たる中坊は、アイドルやスポーツにはまるのがセオリーでした。無論そっちに行かない層も多くいたものの、大人の目からは見えませんでした(オタクという言葉はまだ無い)。ヤマトブーム以降に高年齢向けアニメがジャンジャン作られてもおかしくないのに、渇望を満たす物は「劇999」等の一部だけでした(実際はちゃんとあったのだけれど見えなかった…特にカリ城)。
 更に、時の運も加わりました。中でも、当時のライバルである「松本アニメ」の沈降は大きいと言えます。1980年〜1984年の映画配給収入ランキング ガンダムVの配給収入12.9億に対し、ライバルの宣伝女王、もとい千年女王は10.1億で、結構苦戦しています(今の若い人は名前すら知らなさそう…時の流れは残酷なり)。

 また、ガンダムブームが巨大化したのは身も蓋もなく言えばガンプラブームのお陰です。ガンプラの勝利要因としては、第一にあげられるのは「プラモ自体が安かった(メディアとして多人数に開かれていた)」事です。クローバーの「ガンダム DX合体セット」は、定価5,800円。中学生の枕元にサンタクロースは(普通は)やってきませんし、お年玉もおいそれとはもらえません。でも、ガンプラなら買えます。かくして、アニメ会社と玩具会社(バンダイ、タカラ…)の思惑は一体化し、リアルロボット黄金時代が花開きます。が、やがて冬が訪れて玩具メーカーはバタバタ倒産、アニメ誌の多くが廃刊、サンライズリアルロボの歴史も一旦幕を閉じます。Ζは大人の鑑賞に堪える名作にはならず、アニメ新世紀宣言の夢は潰えた…所詮はスキマ文化でしか無かったというのかララァ。

 そして時は流れ、1995年。この頃もまた、中学生向け(&男オタク向け)アニメの暗黒時代と言えます。ロボットアニメは子供向けの勇者等があるのみ、オタクが遊びまくった砂場であるセラムンもそろそろ…という冷えた状況は、ファーストガンダムの時とさして変わりません。
  庵野監督は、エヴァを誰に見せようとしたのか…それは多分、14歳です。そしてもう一つのターゲットは、29〜30歳です(ミサト29歳、リツコと加持は30)。新世紀宣言の1981年2月に14歳だった人は、29でエヴァに遭遇しています(今はもう51の中年…しかし計算する必要が無くて助かりますね、完璧なセッティングをありがとう監督)。余談ですが、ウルトラマンの放映日からアニメ新世紀宣言までは5,342日、アニメ新世紀宣言からエヴァ放映日までは5,338日です(両者は4日の違いがあるが、中間点から見れは双方わずかに2日の誤差といえる)。雑記2013-1/15 ■『「セカンドインパクト」の超真実』
 以上、「供給の無い所(スキマ)にこそ需要あり」、というありがちなお話でした。

 しかし、ここで疑問が浮かびます。「そもそもガンダムは中学生向けなんだから、中学で卒業するはずだと。君は!」という謎です。私自身のガンダムへの固執は「14歳の呪い」で容易に説明が付きますが、なぜジャパンのオタクは中ニの心を持ち続けるのか、そして「大人」になろうとしないのか。いい歳になってもズルズルとガノタを続け、ガンプラを作り続ける病理は何であるのか。精神年齢が中二で止まるオタクの病みの理解なくして、ガンダムという宗教(文化とも言う)の輸出(=ガンプラの輸出)は、難しいかもしれません。



2018/3/10
■例のまとめの件

 いまだにチラホラと「お気に入り数」が増えているのですが、ここ三年覗いてません。閲覧すると日常生活の運行に影響が出るため、まだ当分の間はムリです。よって、もしツッコミや質問があったら直接(以下略)。

 

○そもそもの「巨大ロボ物とは一体何であるのか」が、実は語られていないのではないか。そこに真に踏み込んだ物は、高田明典(誰も知らないだろうけど)氏の他、ごくわずかしか知らない。

○「児童向け」と「オタク向け」は、本質が全く異なるのではないか。「戦隊ロボ」と「ガンダム」が全くの別物である様に。

○ただのカンだが、最終的に「オタクとは何か、日本人とは何か」にまで行き着くはず…タイトルは「幼児化するオタクのディストピア」がいいかな。

 

 

■Gの本質(何度目だ082)

○ガンダムの本質はフィルムだけにあらず。富野哲学だけでもないし、カトキメカ(推定95%がコレだが)でもない。真の主役は「年表」という世界観を幹とした「二次創作プラットフォーム」である。ガンプラ、ホビージャパン、センチュリー、コミック、ゲーム、そして同人誌…オタクの神は二次創作に宿る。

○放映は不完全に終わった「ガンダム」だったが(コナンに負けたと監督は悔しがった)、その目指した頂上は最も高く、その思想(世界観、アニメ2.0の設計図)もまた然り。その欠落を飢えたファン達がよってたかって補完して、遊園地の砂場のお城の様に組み立てていく行為が新たに誕生した…"遊び"それ自体が、ガンダムの真の本質である。マクロスやエヴァも、この「ガンダムごっこ」の1つにすぎない…と、トンデモなく非道い事を書いてますが、実は山賀氏の受け売りですスミマセン。

受け手の補完能力が高いとコンテンツが成長しない - nizinokakari’s blog

 

 

■そもそも日本で(中年男と婦人以外に)受けているのかも怪しい

ガンダムが人気なくなったのはリアル軍事に人気を取られたから - elken’s blog
ガンプラが人気なくなったのはガルパンや艦これに人気を寝取られたから - oyaji’s sight
なぜガンダムにおける子供向けはことごとく失敗するのか - elken’s blog

もうガンダムは既存層向け作品に特化した方が良い - elken’s blog

 しかし、こういったツッコミをガノタサイトで不思議と耳にしないのは何ででしょ?

 

 

■"ニセモノ"の日本とフランス

戦後史としてのロボットアニメと〈移体性〉――フランス人オタクと日本アニメ熱狂の謎に迫る 『水曜日のアニメが待ち遠しい』著者 トリスタン・ブルネ インタビュー(前編) _ PLANETS/第二次惑星開発委員会
■「偽の成熟」としての巨大ロボット
宇野:その一方で、アニメというのは風景を絵に置き換えるわけで、現実より一段、抽象性が高いですよね。
(中略)
ブルネ:このグレンダイザーのような巨大ロボットも、抽象性の高いひとつのモチーフです。
宇野:そしてロボットは定義上、人工知能を持つもののはずですが、日本の巨大ロボットは、なぜか乗り物です。ここには直接何かにコミットするのではなく、間接的なコミットでありたい、という欲望があると思うんです。
ブルネ:そうですね。操縦者が必要です。
宇野:日本のロボットアニメはマーチャンダイジングと関係があって、小さい男の子の成長願望に訴えかける表現でした。非常に力強く、大きな身体への憧れでもあった。しかしその一方、どこかであれは偽物だ、という感覚があります。同様に、日本でもヨーロッパでも、アメリカのライフスタイルを取り入れて郊外に家を持ち、中流的な生活を築くことが憧れであると同時に、偽物でもあるという感覚があると思うんです。

 

 

■白人エリートはオタク文化を愛さない

 雑記2018/3/10 ■オタク文化を愛するマイノリティといじめられっ子
安倍ちゃんの教養とどこにもない場所の「おたく文化」 _ 最前線 - フィクション・コミック・Webエンターテイメント (暫定)
  

 

■平和ボケしていないアメリカ人は巨大ロボにリアリティを感じない
徳間書店『ハイパームック キャラクターランド Vol.5』  p28
河森 やっぱり最初のうちにアメリカでロボットものが浸透しなかったのは、あんなのただの的じゃんってみんな思ってたからなんですよね。それは自分の街にはほとんど必ず軍の基地があって、そこら中の街で毎週どっかでエアショーやってる、そんな航空兵器に見慣れている人たちが、巨大人型兵器にリアリティを感じるわけがないんですよ。
野中 ミリタリーが本当に間近ですからね。
河森 だから「ガンダム」がそれほど浸透しなかったのは、巨大ロボのどこがリアルなんだっていうのがあったんだと思うんですよ。バルキリーの場合なぜか浸透してくれたのは戦闘機だったから、飛行機だったから納得できたと実際に言われたことがあります。
――トランスフォーマーも車だから受けたんですね。
河森 あれは機械生命体だから受け入れられたんです。擬態と一言いったのが大したもので、そこが一番のアイディアですよね。車のフリをしてるだけだという。

082 バルキリーがなぜか浸透してくれたのは、巨人族と戦うための巨大ロボだからという、ぬえの理屈付けが完璧に近かったから、SFだったから納得できたと実際に思っています。

 むう、エアショーを見たらもうダメという事は、パワーレンジャーの年齢層は騙せても、それ以上にリアルロボットは浸透しえないというのか。 

オタクは武器の本質を知らない - nizinokakari’s blog 問題は巨大ロボだけではないというのか。

  なお、日本だけに通用する「ガンダム=リアル(笑)の呪い」「センチュリーという呪縛」に関しては、これまで書いてきましたし今後も書きます、呪いなので。

 

 

■北米神話という問題

 ビームサーベルはライトセーバーのパチモン!

 シャアのマスクはダースベイダーのパチモン!

 ザクはストームトルーパーのパチモン!

 ニュータイプはフォースのパチモン!

 …今、顔が真っ赤になっていたら、貴方はきっとガノタです。

 あまりに当然の事なのに何故か不思議と聞く事が少ないので、ひょっしたら何かのタブーに触れていたりするのかもしれません。

 「なぜガンダムは北米で(白人に)受けないのか?」の問いは、「なぜテコンVは日本で受けないのか?」と同じと言えます。もしかしたら、実際に見てみたらストーリーは独自性があってすごく面白かったりするのかもしれませんが、外見だけでアウトです。

 

 

■アメリカ人の巨大ロボット観

巨大ロボットと日米の文化 - Togetterまとめ.
 興味深い考察。今頃知りました、情報弱者ですみません(ン、誰に謝ってるんだろう?) ←を書いたのは一昨年ですがアップしてませんでした。



■ガンダムに注目している国

gundam - 調べる - Google トレンド
1 香港 100
2 マカオ 98
3 ブルネイ 55
4 シンガポール 50
5 フィリピン 49
6 マレーシア 45
7 タイ 40
8 インドネシア 26
9 台湾 13
10 プエルトリコ 12
11 カナダ 11
12 韓国 7
13 ベトナム 7
14 アメリカ合衆国 7
15 コスタリカ 7
16 チリ 7
17 オーストラリア 6
18 ニュージーランド 6
19 日本 6
20 ベルギー 4
21 イタリア 4
22 アラブ首長国連邦 4
23 フランス 3
24 中国 3
25 ペルー 3
 (以下略)


■ガンダムに注目している国(2016/12/21調べ)

1 香港 100
2 マカオ 97
3 フィリピン 54
4 シンガポール 49
5 マレーシア 48
6 ブルネイ 47
7 タイ 42
8 インドネシア 30
9 台湾 13
10 カナダ 12
11 プエルトリコ 11
12 アメリカ合衆国 8
13 大韓民国 7
14 日本 6
15 オーストラリア 6
16 チリ 6
17 コスタリカ 6
18 ベトナム 6
19 ニュージーランド 6
20 ベルギー 4
21 イタリア 4
22 アラブ首長国連邦 3
23 中国 3
24 ペルー 3
25 フランス 3
 (以下不明)

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〇中国のデータが正確かは怪しいと思いますが。しかし、香港って国だったっかなあ…いや、オリンピックでは別々だからきっと国なのでしょう、たぶん。
〇無論データがこうだからといって、「ダメだ、この国は誰も靴を履いていない!(by靴のセールスマン)」はある訳ですが。
〇北米に片思いしてムダなアタックを続ける日本が、香港やアジア諸国から片思いされている事には気付いていないの図。似たような物に「実写こそ至高、アニメは好きじゃないしアニメオタクは大嫌い」→「実写界/実社会ではガン無視されるもオタクが神と絶賛」があります。
〇あっ影の声が聞こえる…「そんなのわかってるよ、ちゃんとアジア各国でガンプラ大会開いてるじゃん。単に白人コンプレックスと権威が欲しいから”北米を制すれば世界を制す”からこだわってるだけだよ」。


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