Original design of SpaceColony (Space habitat, Space Island, Island Earth, Pocket Planets).
図は本来の「ディミーター」型とは若干異なります。ディミーターの命名とデザインは、米国のエアロスミス・コーポレーションの技術者フランク・ヘスによる物で、外部の凹面鏡で中心部の穴に導く方式のアステロイド帯用のコロニーです。ただ、トーラス型からシリンダー型への中間型としてかなり作られるのではないかと妄想・・・要は「空気の重量&空気製造のコスト」を抑えるための形なので、それらがクリアーできるまでの間暫定的に建造されると見ました。ちなみに後方は発展型の「ペルセフォネタイプ」・・・という事にしておきます。
その昔、「サイド3は開放型を密閉型に改造」・・・ってそんなムチャな、後付けにもほどがある!・・・と思ったものですが、これなら円形パネル(宇宙放射線シールド)をくっ付けるだけなので問題なし。ただ、そもそもの「こんなカッコ悪い開放型は何事だ、絶対に認めない!」という大問題は残りますが。
※参考文献/KKワールドフォトプレス『メカニックマガジン 1983年2月号 p106-111(ミッションGALパック 第16回 "スペース・コロニー 人類が宇宙に移住する日" 江藤厳)』
一日目
お台場空港から超音速機でキリマンジャロ港へ。月は十年前に一度、学生時代の旅行で行ったきりだったので久々の旅である。もっとも今回は旅行ではなく、フォン・ブラウン支社への3ヶ月間の出張なのだが。機上から下を眺めると、草原の上に巨大な白い板の様な物が広がっていた。現地のホテルに着いてから調べた所、アースムーン・ポンピング・テザーの伸縮が生む電力を受け取るパネルとの事だが、鳥が焼け死んだりはしないのだろうか。
二日目
港では警備がものものしく、持ち物検査が以前より厳重になっていた。おそらく過激団体「クリーンアース」の活動が最近活発化しているためだろう。シャトルは山腹に設けられた有人機用カタパルト(メインのカタパルトは物資用ランチャーで、スカイフックの建造後はコスト面での優位は失せたもののいまだ現役稼動中である)(♯1)で上昇し、西に向けて進むテザーと速度を同調、末端に機体をひっかけてスルスルと上昇後、「ジェイコブズ・7」の地球側宇宙ステーションに入港。既に重力は無いため、リフトグリップで移動してリニアトレインへと乗り換える。トレイン内は小部屋に分けられており、私の4人部屋の同居人は中華州人2人と豪州人1人(なお乗客に日本州人は私一人きりの様だ・・・まあ人口500万だから無理もないか)。目的地は「フォン・ブラウン」の名の示す通りアメリカ時間だが、日照設定は徐々にずらしていく方が良いため、大抵は近い経度の国の人と同室となる。個室料金は無論高いから、この不況のただ中贅沢は言えない(ところで、古い宇宙SFでの宇宙旅客機の内部はジャンボ機のそれと大差ない物ばかりなのだが、乗客一人が胃袋の中味をぶちまけたらどうなるかを考える想像力は無かったのかと疑問でならない)。部屋の窓から地球を見る事はできないため、予約していた観覧室に入り、少ない持ち時間の間じっくりと見入る。これも10年ぶりだ。
三日目
起床すると窓にシャッターが降りていた(天気が悪くなったのだろう)。食事後、狭い運動室(運良く空いていた)で汗を流す。特に楽しい訳ではないが、何事もやっておいた方が後で話のタネになるためだ。トレインは等速移動に入っていたのでベッドを逆方向に変え、ブラインドを下ろして横になり読書(無論、紙の本ではない)にいそしむ。ブラインドの向こうの若い中華州人達は、予想していたよりも会話が少なく静かで助かったが、カタカタと小さな音がする・・・どうやらPCゲームに興じている様だ。
四日目
アナウンスとともにトレインが減速を開始。かかる重力はごくわずかではあるものの、動き回る際の快適さが圧倒的に違うのを痛感。しばらくしてテザー中央部の「グランドクロス・ステーション」で2時間の停車。L5−L4路線の中央でもあるため、三分の一ほどの乗客がここで下車して入れ替わる。ただ大層な名前の駅だが、中はかなり狭いため混雑が相変わらずひどい。なにぶんL5−L4ケーブルと地球−月ケーブルの交差点にムリヤリ置いているため、これ以上の拡張は困難との事。停車時間中は、構内をフラフラとあちこち見て回る。磁力靴での歩行は拷問に近いものの、リフトグリップでの移動は実に楽しい。ただ、うっかり減速をせずそのまま遊泳して壁に当たりみっともなく跳ね返る事数回、やはり操作には習熟が必要と痛感。トレインに戻った後は、再発車と同時に寝入る。
五日目
天候が戻り窓のシャッターが開放されたため、双眼鏡でL1軌道のアイランド群を見物するも、小さくて良く見えない。そこで観覧室を予約、一時間ほど待ってから入室し望遠鏡を覗きこむ。アイランドの大半は短いチクワの形をしたディミータータイプだか、農業ブロック等の配列が異なり同じ形は一つとして無く、見ていて飽きない・・・とはいえすぐに時間切れ。まあ別に月から見る事もできるため、部屋に戻った後はネットを巡回。スピリチュアル関連をつらつら見ていると、「トミー教団」なるサイトが目に留まる。しかし、ここで教祖とされるトミー氏が実にユニークだ。古典「機動兵士ガンダー」の作者で、オニールに次ぐ「コロニーの父」として教科書に載っている中世期の偉人だというのに、「コロニーは絶対に実現しません」だの、「地球に繋がったまま宇宙旅行とは何事だ。絶対に許せない!」にはもう唖然、言ってる事がムチャクチャで、こうもファンキーなお人だったとは。ただ、未見だった続編のΖガンダーというのをモニターグラスをかけて鑑賞してはみたものの、途中で眠り込んでしまった・・・実はフィルムよりも本人の方が数倍面白いと判明。
六日目
目が覚めると重力がかかっており、背後に月面が大きく迫っていた。早速双眼鏡で観察した所、砂漠の中に異様な緑が目に付く。鞄から取り出したマップ(透明下敷きの様な形状のディスプレイ)(♯2)をかざしてペン先で触れた所、月面ゴルフ場の芝生と判明・・・全くヘリウムダラーの金持ち連中の考えそうな事だ。その遠方にはチラリと月面軍の白いイージス艦が数隻見える。普段は光学迷彩により肉眼ではほぼ不可視のはずなので、砲艦外交でムーンユニオンに圧力でもかけようという魂胆か・・・(いや、そもそも外交もヘッタクレもないか・・・通貨単位がいまだにドルとセントという時点で、月の真の自立など所詮夢物語でしかないのは明らかだ)。月面のグランドルート・ステーションに降りて長い検疫からの解放後は、地下鉄でフォン・ブラウン・セントラルヴィレッジへと直行。コマの芯(お椀型有重力都市の中央シャフト)をエレベータで降りてからは、ところどころ休憩所で一休みしつつ、下り坂を数時間かけてゆっくりと歩く。面倒ではあるが、重力に体を慣らすのを怠ると貧血で倒れたりもするそうなので止むを得ない。ホテルは市街地に入ってすぐに到着した。重力は0.8Gだが、山の手の1Gホテルは部屋代が倍はかかるので、ウチの社ではまあこんなところだろう。まあ支社は1G地帯にあるので、仕事の後もそこで暇を潰す様にすれば筋力が衰える心配はさほど無いはずだ。夕方7時に滞在先のホテルの部屋に入り、即ベッドに横たわって振動を確かめるも、特に何も感じない(月では振動ノイローゼ患者が数多いと聞くので、おそらく他の都市はこうも静かではないのだろう)。とりあえず出社は明後日からなので、どこか暇を潰す場所はないかとネットを検索。砂漠を歩くのは体力を使うのでパス、テーマパークや球戯場も興味が無いし、アポロ記念館の足跡も無論10年前に見物ずみだ(実際タダの足跡なので、一度で飽きる)。ふと思い立って、地球からはアクセスできなかった「ムーンちゃんねる」を徘徊すると案の定、噂通りにスラムブロックでGクラス(20m級)ロボプロレスをやっている事が判明。Gクラスは地球では一歩進むのに3分もかかるシロモノだが、重力の低い月面では走る事も無論可能だ。ただし事故が相次いだため20年前に禁止されたはずで、もしかしたら違法興行なのだろうか? 何だか気になって寝付けず、まるで遠足前日の小学生の様な気分だ・・・ここ数年、こんなにも明日が待ち遠しいと思った事はない。
(♯1)参考文献/KKワールドフォトプレス『メカニックマガジン 1983年8月号 p104-109(サイエンス&テクノスケープ 第4回 "宇宙カタパルト
キリマンジャロ・マシン" 永瀬唯)』
(♯2)ネタ元文献/バンダイ出版『CyberComix 04 山下いくと "HUMAN LEAN [人の領域]"』
※2012/2/6 追記 Space Settlement -5 mistake バカさ故の過ち。
球形アイランドにおける重力差を考えてみました。
位置 | 重力 | 用途 | 問題点 |
---|---|---|---|
球の中心 | 1.1G | 巨大地下都市あり。地上(1.0G)は公園や高級住宅で、高い建物は無し。 | 地下の上層はオフィス街、最も住みにくい最下層はスラム化。老朽コロニーでは最下層の川が時々氾濫。 |
中央付近 | 1.0〜 0.9G |
繁華街、高級住宅、庶民用集合住宅、学校等各種施設。 | |
やや端 | 0.8G | 庶民のマイホーム。 | 重力不足につき居住には適さないものの、土地代が安いので・・・。 |
球の両端 | 0.8〜0G | 主に緑地。老人ホーム、療養施設(オニール先生提案済み)、隠居老人の大邸宅、公園、墓地、ゴルフ場。 |
地下都市は22メートルおきの天蓋で複数の階層に仕切られている・・・と絵になる(ザクが引き立つ)のですが、かなりムリがありそうな。
ついでに、ヘチマ型アイランド(←単なる妄想)における重力差を考えてみました。
位置 | 重力 | 用途 | 問題点 |
---|---|---|---|
シリンダーの中心 | 1.05G | 緑地、公園。 | 中心部の川(リングリバー)が氾濫しやすい。 |
中央付近 | 1.0G | 住宅街、学校等各種施設。 | |
両端平野部 | 0.95G | 繁華街。 | 重力がわずかに不足するため住宅は少なく、少し離れただけでボロアパートがあったりする。 |
両端山岳部 | 0.9〜0G | 球形と同じ。 | 日光があまり差さないので荒涼としている(裏日本アルプスのイメージ)。 |
シリンダー型の繁華街(港町)の位置は、大地に降りてすぐのはず(エレベーターは絶対に窓が欲しい所)。ただ重力が均一だと、サイド6のテムのアパートは街からもっと離れていた方が・・・まあ別にいいか。
「なあ、このバイトってどうよ? ガラス・スイーパーでレッツ・サクセス!・・・だってさ」
「ええとナニナニ? コロニーガラス清掃作業員募集・・・大半はロボットを扱うだけの安全な業務ですが、場合によっては直接作業を行う事もあります、宇宙放射線障害保険適用ありってか・・・まあ日給はまあまあだな」
「うーん、公社のひ孫受けって所だろうけど、なんだかちょっとヤバげ・・・でもこの御時世に贅沢も言ってられないしなぁ」
「ところで、コロニーのガラス清掃って「スズキマトリックス」とかいうサイバーパンクに出てきたのが最初らしいんだけど、知ってるか?」
「さあ・・・機動鋼人ガンボイなら知ってるけど」
「人事移動で西の島に飛ばされちゃって、おかげで通勤時間は片道40分さ。まあ引っ越せばいいんだろうけど、マイホームの運搬代は流石に高いし、家内の近所づきあいもあるしねえ」
「そんなのまだいい方さ。こちとら30バンチから遠距離通勤で、いつも帰りは夜中だよ」
『〜ピンポーン・・・○○駅に入ります、減速にお気をつけ下さい〜』
「ん、もう着くのか」
二十世紀に考案された「機動鋼人ガンボイ」の物語世界とは異なり、現実のサイド内のアイランド間への移動は、主に宇宙鉄道が用いられる。方式は二種類が存在し、一つは宇宙開発初期からあるロープウェイで、ステーションで電磁加速後に慣性で移動する物である。このため空路(宇宙船)に比べて速度は遅いものの安全で運賃も安いため、近距離の路線に多い。ケーブルの設置は極めて安価であるため、宇宙の全コロニーは複数の線路で繋げられており、地続きのまま安全に移動できる。
そしてもう一つは、中距離(サイドザーン〜ムーア間等)及び長距離(L5中央ステーション〜L4中央ステーション間)で使われるリニアラインで、宇宙船を凌ぐ速度を出す事ができる。ただし安全性確保のため運行数は少なめであり、路線を増やすコストも高いため、空路の消滅にはまだまだ時間がかかるだろう。
ちなみに移動所要時間は、同じバンチの東西への移動は十数分、別のバンチへは平均3時間、隣サイドへは6時間、L5〜L4間はリニアで2日、ロープウェイで一週間を要する。なお、サイドルウム及びサイドムンゾの中央ステーションからは、軌道エレベーターが月面と繋がれている。
・・・ええとまあ、発想自体は特に大した物ではなく、30年前に出ていて然るべき物でしょう(もっとも、このサイトの全妄想がそんな調子ではありますが・・・)。ここで重要なのは「なぜ思いついたか」ではなく、「なぜかくも長い間気づかぬ盲点となっていたのか」です。
今まで妄想自体は時折フッと出てはいたものの、「ロープウェイは東西の移動のみにしよう・・・」と次の瞬間に自らの「恐怖のガノタ脳」というか「ガノタ脳内フィルター」が消去していました。無論ガンダム世界では一切出てこないガジェットてすし、何よりもロマンがありません。まあ一応「無い理由」を考えると、アメリカではトラック輸送が主流で鉄道は廃れ(車屋とガソリン屋が繁盛)、日本でも貨物電車はもうほとんど見ない・・・という所が妥当でしょうか。
しかし、未来世界の「技術レベル問題」についてはいつも悩まされます。一体何が実現して、何が実現しないのか? 島3号とモビルスーツが実現する科学力があるなら、その時点で何が実現していて然るべきなのか・・・それを見極められずしてガンパラ妄想の完成などありえません。そして未来を探るための最良の羅針盤は、過去の「歴史」に他なりません。
ところで、「脳内フィルター」というか「目の上の鱗」を持つのは、別にガノタの専売特許ではありません。さて、いきなりですがここで問題です。外国と日本を繋ぐ海底ケーブルが最初に敷かれたのは一体いつでしょうか?
1・1964年(昭和39年)
2・1906年(明治39年)
3・1871年(明治4年)
さてその答えは・・・調べれば数秒でわかるので略。ちなみに私は・・・もちろん知りませんでした。
なおファーストのテレビ版に、マハルから宇宙船が四方に飛んでいくシーンがありますが、ガンパラではナシです。当時は「コロニーの回転力を移動に利用するのか、なるほど!」とそれはもう唸らされたものですが、今考えると、とても実用的とは言いがたいかと。理由は「航路が極めて限定される」、「切り離しのタイミングが極めてシビア」、「出ては行けても入港はできない」、の三点。よって一応、もしあるとしても二つの港が同時に使えなくなった際の緊急脱出用ボートがごく少数のみ、という所かと。
1979年 | 「宇宙空母ブルーノア」放映開始 | 初めてアニメで軌道エレベーターが描かれる。 |
1983年 | 「超時空世紀オーガス」 | 物語の重要な舞台装置として描かれる。 |
「宇宙の騎士テッカマンブレード」 | 初めてアニメでオービタル・リングが描かれる | |
1994年 | 「勇者警察ジェイデッカー」 | 軌道エレベーター倒壊が描かれる。 |
1999年 | 「ターンエーガンダム」 | ロータベータ(ザック・トレーガー)が描かれる。 |
2007年 | 「ガンダム00」 | 軌道エレベーターがガンダムで始めて描かれる。 |
2009年 | 「ガンダム00(2ndシーズン)」 | 軌道エレベーター倒壊を描写。 |
2010年 | 富野氏、「次は軌道エレベーターの建設と初期の宇宙移民計画を描きたい」と発言。 |
「余計なおまけの082年表」
1991年、学研「最新宇宙技術論」出版、ボロ・システム(ロータベータ)方式を知る。
1997年、「軌道エレベーター―宇宙へ架ける橋(石原 藤夫,金子 隆一)」出版、極超音速スカイフック方式の存在を知る。ちなみに金子氏はブルーノアのSF考証を担当していた。
1998年、とある妄想系ガノタ(無論世界に一人)が妄想年表に極超音速スカイフックを妄想年表に加え、批判を受ける。ガンダム史には「軌道エレベーター」という言葉は一切出てこないためであり、ファースト原理主義をも敵に回してしまう業の深さに絶望する。
2010年、宇宙世紀年表に軌道エレベーターが存在するのは今も当サイトのみ。絶望はなおも続く・・・(おそらく永遠に)。
「軌道エレベーター」に関して、私の訴えたい事は以下の二点です。
○ロータベータより極超音速スカイフックの方が容易に実現する(が物語に使われた形跡なし)。
○月面の方がはるかに軌道エレベーター設置が容易(にもかかわらず物語に使われた形跡なし)。
すなわち、「電車が発明される前にリニアモーターカーが運用されてはいけない」という事で、ただそれだけです。公式史実だとか年表だとか、そういうのは永久にどーでもいい事にすぎません。
君はガンダムエースを読んだか - 軌道エレベーター派 |
そう、破綻は明らかですが、それをガノタが口にする事はありませんでした。ガノタにとっての真実は「軌道エレベーターも月面ヘリウムも存在しない」、ただそれだけでした・・・ただ一人の妄想系ガノタを除いては。彼らにとって必要なのはガンダムの公式設定に詳しい事であり、それ以外の知識も妄想も無用でした。世紀末のガンダム正史(現在は封印)では、1999年に地球は統一され、2045年にスペースコロニー建造が開始となっていました。しかもいきなり島3号・・・なぜならシャングリラとする文献があるためです。私はこれらを鵜呑みにするガノタを批判して妄想を語りましたが、それはムダな行為でしかありませんでした。「公式設定は史実だ。ガンダム世界はこの世界とは異なるパラレルワールドであり、そこでの地球はもうじき統一されるのだ」・・・私は、そこに自分がいるべき意味が微塵も無い事を悟りました。
しかし、間違っているのはガノタではなく、この私の方です。ホームズの物語には多くの間違いがありますが、それを直せという人はいません。シャーロッキアンは、その間違いをも含めて「作品を愛して」います。よって私はガンパラはガンダム世界とは完全なパラレルである事を強調し、「外国人、及びガノタ以外を重視する」という姿勢をとりました。ガンダムの矛盾は「アトムの髪型が三次元的におかしい」と突っ込むのと同レベルで、アンタッチャブルな領域です。
しかし、オモチャのアトムやハリウッドの実写アトムが「髪型が矛盾していないぞ」と突っ込まれる事はありません。それらは「解釈」ではなく「作品」だからです。
世界最初のSFでは、妖精か何かの使う魔法で宇宙に行きました。ヴェルヌは大砲を使いました。ガンダムでは・・・。しかし、それはそれで良いのです。古典は死なず、時代からただ去り行くのみ・・・矛盾があって時代に沿わないのならば、時代に合う新たな物語を紡げば良いだけの事です。
富野氏が良く言う様に、妄想は作品ではありません。また、妄想はコミニュシーションですらもありません。「俺ガンは共有できない」からです。では、ガンパラは作品でも会話でもないなら何なのか? それは自慰で生まれし精子・・・実を結ぶ事のない設計図として、ただ消えていくのみが運命。しかし、この老いぼれの屍を踏み台、栄養、礎として、遥か遠い二万年後の未来に「何か」が生み出される事を信じて、私は今日もこうして砂漠に水を撒くのです。
2014/11/11 last update.