このページは妄想のための妄想であり、
現実の「機動戦士ガンダム」の史実とは無関係です。
「アウターガダム」における「カインズ理論」により、MSは自重を大きく軽減していた事は間違いない。MSは、上半身から微弱なスカラー波(浮揚フィールド)を発生させる事で周囲の気圧を上昇させて自重を軽くし、更に後方の気圧を前方より上げて風を発生させる事で、走行の手助けにしていたのでる(なお、筆者はこれを「ミノフスキーフロート」と呼んでいるが、実際にどう呼ばれていたのかは謎である)。
公式映像において、ガンダムやガンキャノンが、まるで超低予算のカートゥーンの如く静止している場面が非常に多い。また、ジリジリとゆっくり歩いた後、急に飛び上がって素早くジャンプ移動する事も多く、動きの落差があまりにもありすぎる点は、誰もが疑問に感じる所であろう。だが、これはミノフスキーバリアーの特性による物と考えれば容易に説明が付くのだ。バリアー発生のための強いスカラー波を発生しながら自分が素早く動けば、自らかバリアーにぶつかって倒れてしまうため、MSが走る際はスカラー波出力を微弱なままにしなくてはならない。だが完全に停止していれば、最大のバリアー防御力を得る事ができるのだ。すなわち、バリアーは宇宙空間ではあまり使えなかったものの、静止が容易な地上でこそ、その本来の能力を最大限に発揮できるのである。
ミノフスキー粒子が地表面に多く滞留する事は昔から良く知られるが、粒子が戦闘濃度で散布されている場合、高度18m付近までに集まり、「滞留層」と呼ぶ粒子濃度が特に濃密なゾーンが発生する。この中においては、地表付近が最も濃度が濃く、ミノフスキー抵抗もより強力な物となり、砲弾の速度を著しく減衰させる。すなわち、攻撃時はより高く、防御時はより低い事が有利となるのだが、実際にはザクのバリアー防御力(ミノフスキー・ステルスによる隠蔽能力も存在した可能性が高い)は優秀であったために、ザクはわざわざ匍匐全身を行うといった必要は無く、61式を容易に撃破していった。
61式にとっては、砲弾の威力は低下するものの防御力は増加する。一方のザクも、マシンガンの威力が落ちるため遠距離からでは61式の前面装甲を貫けない。よって決着を付けるには、双方の砲撃力が落ちない距離まで接近する他はない訳だが、ミノフスキー・コックピット(後述)によりパイロットの耐えうる限界ギリギリまでの運動性を有するザクにとっては、敵に近づけば近づくほどに有利であった。その結果多くの61式が、ジャンプで急接近されて蜂の巣になったり、プラズマアックス(ヒートホーク)による蒸し焼き、果ては足で踏み潰される(実際には足の裏からバリアーを槍状に発生させる)といった末路を辿る事となってしまったのである。
上空からMSに向けて発射された弾丸やミサイルが「滞留層」へと入った際に、MS側は微弱なスカラー波を発生するのみで、まるで小石が水面を跳ねる様に容易に弾かれるという現象が起こる。このため攻撃機はMSに致命傷を与える事ができず、MSはそのわずか上から銃口を出して反撃する事が可能であった。
なお、航空機の飛行に関しては、低空はミノフスキーが濃く残留するため元々飛行する事は困難であり、高空であっても、粒子による抵抗は高速飛行の大きな障害となった。結局の所は、元々低空用に特化した設計のドップさえも、陸戦兵器であるザクのサポート的な役回りにとどまっていたのである(ザクがドップに劣る存在ならば、輸送機でもないガウ空爆がわざわざ3機ものザクを搭載する必然性がない)。
また、「MSは攻撃ヘリで簡単に殲滅できるはずだ」と軍事専門家に良く言われるが、実際にはヘリは存在自体はしていたものの、「第08MS小隊」の様に連絡目的に細々と使われるか、遠距離から支援を行うのみにとどまっていた。この理由は、ヘリコプターは戦闘濃度のミノフスキー粒子下では、ローターにミノフスキー抵抗がかかり運動性が大幅にダウンしてしまうためである。
前述した通り、砲口を高度18mよりも上に出せば対空攻撃に多大なメリットがあるため、車高の極端に高い戦車として半ば実験目的で作られたのが、通称「ガンタンク」と言われる数種の対空戦車である(小型モビルスーツにカテゴライズされる事も多い)。ガンタンクの車高の高さによるデメリットは、バリアーを射撃時でも作動可能である点でカバーできるとされたが(通常戦車の高さではバリアー発生時の高度を低く抑える事が困難なため、砲撃時にはバリアーを切らなければならない)、走行時には当然バリアー出力を落とさねばならず、停止したらしたで連続作動時間には限界があり、バリアー停止中にキャタピラを破壊されてまう事も多かった。
なお、ガンキャノンは立った状態では砲撃時におけるバランス維持が困難であったため、「高速ヒジテツピストン」による反動相殺能力を有している(ただし、瞬時に行われる事なので映像では全く確認できない)。
マゼラトップは攻撃機が特異進化したものであり、マゼラベースはそのキャリアーにすぎないと考える軍事専門家は多いが、それならばマゼラトップの滞空時間はもっと長く、単体で華々しく活躍する事が多かったはずであるし、キャリアーも大型の陸上空母の様な物の方が都合が良い。しかし、映像で見られるのは大抵が合体状態のままであり、ごくごく短時間、あくまで砲塔部が浮かび上がるといった程度にとどまっている。まるで、浮かぶ事それ自体が目的であるかの様に・・・そう、マゼラアタックはやはり「戦車」なのだ。
なお、マゼラアタックは砲等が回らないため自走砲にすぎないとも言われるが、ほぼ全ての発掘資料に「戦車」だとある以上、砲等回転機構はやはり存在しており(「第08MS小隊」版では回転用の機構らしき物が確認できる)、それを単に歴史家が見逃していたにすぎないと思われる(砲等の回転が確認できる映像が残されていない理由に関しては、一時的にミノフスキーフロートの出力を上げて重量の大半を消去すれば、キャタピラを停止させたまま横すべり移動が可能だったので、あえて回転させる必用がなかったためであろう)。
本機の車高の高さは、無論「滞留層」内では地表に近ければ近いほどミノフスキー抵抗が増大し、砲弾がより減速されてしまうためである。また、戦車にしては巨大なサイズは熱核反応炉を有しているためで、バリアー能力とミノフスキーフロートによる自重消去を行う事で、車体が大きく重い欠点をカバーしている(定説ではマゼラベースはガスタービン駆動とされているが、ガンダムに破壊された際の爆発はザクと同様に大きな物であったため、筆者は熱核反応炉に間違いないと考えている)。
だが、本機がジオン軍の主力戦車でありえた最大の理由は、無論マゼラトップの浮遊能力に拠る物である。マゼラベース中央の首から電力ケーブル(非常に細いため映像中では確認できない)を介してトップへ送電し、機体下面より発生させたスカラー波で高度18mにおけるミノフスキーフロートを実現、これが対戦車戦において大きな力を発揮したのである。
戦法としては、通常マゼラトップは滞留層の上を這う様に飛行し、敵の側面か背後に回りこんで空中静止、敵の対空防御をバリアーで弾きつつ、滞留層の下から砲口を出して・・・といった攻撃方法をとる(例外的に、直接ギャロップ等からワイヤーで繋ぐ場合もあったが、このワイヤーに友軍のマゼラトップやドップが接触し、回転しながら巻きつく様にぶつかって双方墜落、という事故も存在した様である)。
しかし、さしもの最強戦車も対MS戦闘では思う様にはいかず、あまり活躍する事はできなかった。映像で見る限り、マゼラアタックは戦闘中であってもなかなか分離せず、分離後はMSの全高程度の高度をヨロヨロと浮遊して撃墜されるというパターンが多かった。ほぼ見えないとは言え、ケーブルをMSに切断されてしまえばオシマイなので迂闊に分離できず、また滞留層の上しか飛行できないため、飛び上がってもコースを読まれてバルカン砲の餌食となる危険も高く、結局マゼラトップはMSに対してはその力を充分に発揮できなかったのである。
ドムは、公式映像を見てもわかる通り、実際にはホバー方式ではなく地表よりやや高い高度を「飛んで」いる。これは、一見すると極めて効率が悪い方式に見えるが、実際には足の裏から大量のミノフスキー粒子を噴射、更に下への強いジェット噴射力を加えると粒子が部分バリアー化して氷の様になり、その上を滑るという合理的な物である。
このミノフスキーホバーは、MS戦において優れた移動方式である。だが、スカラー波が地表に吸収されやすい性質を持つ問題のため、実現には大量のミノフスキー粒子噴射能力が必要であり、このためザクは歩行方式を採らざるを得なかった。また、かろうじて実現したドムでさえ長時間の連続推進は困難であり、このためドム・トローペンではホバークラフト能力を加えられている。
なお、黒い三連星のドムの画像には、左手を突き出す「ミノフスキー張り手」のまま手を固定して、歌舞伎役者の様な決めポーズをとっている物を良く目にするが、これはのまま減速や方向転換時に行う「ミノフスキー・ブレーキ」による物である(原理はミノスフキー宇宙走行と同じ)。
ミノフスキー・クラフトとはミノフスキー格子という意味ではなく、M・クラミングフライト(M.cramming flight)を略した造語である。ジオン軍の
飛行MAの上方からのシルエットの共通点として、円型である事が上げられるか、これはミノフスキー・クラフトの原理が気球と似通った物である事の証明である(アプサラス3を見ればわかりやすいが、機械装置があの巨大な内部の全てにぎっしり詰まっていると考えるよりも、空洞部分が大半を占める可能性の方が高いと思う)。
ミノフスキー粒子は、それ自体がミノフスキー気圧を有しており、MAやペガサス級の内部にミノフスキー粒子はほとんど浸透しないため(よってペガサス級艦内では無線が使用できた)、気球と同じ原理で浮かぶ事ができるのである。ただし、ペガサスの場合はそれだけで完全な浮遊はできず噴射を併用しなくてはならないが、エネルギーの消費を節約するため、通常は地表付近(滞留層)をバリアー化して、その上を滑る様に航行したものと思われる。
なお、粒子が撒かれれば気圧は1気圧よりも高くなり、更に機体(MAやペガサス級)の重さも当然かかるため地面は圧力を受ける。だが、人体はミノフスキー粒子気圧をさして感知できない。これは、人体が空気の圧力や重さを何ら実感しない事と同様であり、粒子が体内にも浸透する(ただしノーマルスーツの中にはわずかしか入れない)事により、海の魚と同様に圧力から免れているためである。
宇宙を走行できるMSにとっては、空中を走る事も不可能ではない。ただ、ネックとなるのがMSのその大きな重量であり(カインズ理論により減じられるが、地表付近でないと効率が悪い)、安定した操縦を行い、ましてや空中戦をする事などは、一年戦争時には通常の技量のパイロットには不可能であった。よって、ザクは飛行するための脚力こそ有していたものの、実際にはせいぜいコロニーの地面から港に飛び上がる等の飛行しか行わなかったのである。
なお、テキサスコロニーでガンダムとゲルググが見せた自在な飛行は、たまたまコロニー内の粒子濃度が極端に高かったために行えたものにすぎない。また、ガンタンクが浮遊して母艦に戻る事が可能だったのは、艦の真下の粒子濃度が極めて高かったため、空洞が多いガンタンクの機体がミノフスキークラフト効果を得られたためである。
まず、スーパーキャビテーションの泡を発生させて機体を包みこみ、機体は一切水を触れない状態に保つ(重量の点は、カインズ理論の通り実際のMSはかなり重いので装甲を水で浸す必要はない)。その上で、文字通り「泳ぐ」のであるが、宇宙空間を蹴るのと同様であるため、実際の泳ぎとは異なる格好となる。なお、ミノフスキー粒子は効率は落ちるものの水中にも撒布する事が可能である(「MJ」誌のフクチ氏のコラムによる)。
発掘された一年戦争の戦場写真に「ジオン軍のスパイ107号が撮影したペガサス級」、という物があるが、船体はノイズにかき消されシルエットすら不明であるものの、何とその背後には建造物の存在が確認できる。この背景が写ったという事は、まず使われたのは電子カメラではなくフィルム式であり、現像過程で化学反応が妨害されたという訳でもない事を意味する。すなわち、船の姿その物がカメラのレンズには捉えられなかった可能性が考えられる。
そして、もしそうならば当然、肉眼でもペガサス級を見ることができなかったはずである。だが、実際には肉眼で見えたという事は、おそらく瞬間の画像は大半が妨害されるものの、連続するとわずかに形を判別できたのではないかと考えられる。電光掲示板に、発光部分はわずか一つだが回転させると文字が浮かび上がる物があるが、理屈はそれと同じである。
ただし、それがいかなる原理のであるのかは筆者には推測すらできないが、MSの地上兵器として巨大すぎるサイズと派手な配色から考えれば、光学的ステルス技術が何も無かったと考える方が、むしろ不自然であると言えるだろう。
公式映像において、ガンダム対トリプル・ドムや、対グフ、ゴッグとの格闘戦中に、突如周囲の空間がピンク色等に輝く現象が発生しているが、これは、高出力のスカラー波によって周辺の大気がプラズマ化した事による物であり、これを「ミノフスキー・シャイン」と呼ぶ。また、「ガンダムエース」第14号表紙から、この現象が単に空間が変色するだけの物ではなく、空間全体が激しい放電の様な現象で包まれている事がわかる。ただし、現象の発生は気象条件等にも左右されるため、接近格闘戦であっても実際に発生する事はごく稀であった様だ。
更に余談だが、ZZガンダムが合体した瞬間や、F91の分身の瞬間、Zガンダムの出力が異常に上昇した際等に、MSの全身が光り輝くという現象が存在するが、これは機体表面に施されたコーティングがミノフスキー粒子との相互作用で輝く「ミノフスキー・スパーク」による物である。なおちなみに、これとミノフスキー・シャインが同時発生する現象を「ミノフスキー・シャインスパーク」と呼ぶ。
裏話(というか言い訳) |