発行時 | 媒体 | タイトル | 作者 | 発行 | |
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1989/12 | ムック | おたくの本 (別冊宝島 104) | 宝島社 | ○ | |
1990/8 | 雑誌 | 諸君! 1990/8 :「ヘンタイ」と「オタク族」の楽園・公立学校 | 石原洸一郎 | 文藝春秋 | ● |
1990/7 | 本 | おたく玉 | 渡辺 和博, タラコプロダクション | 太田出版 | ○ |
1990/10 | マンガ | オタクの用心棒 | 山浦章 | フォックス出版 | ● |
1990/10 | 本 | イカす!おたく天国 | 宅八郎 | 太田出版 | ○ |
1990/10 | 雑誌 | 中央公論 1990/10: 新人類とオタクの世紀末を解く | 宮台真司 | 中央公論社 | ● |
1991/9 | アニメ | 1982 おたくのビデオ | ガイナックス | 東芝映像ソフト | ○ |
1991/11 | 本 | 天使の王国-「おたく」の倫理のために | 浅羽道明 | JICC出版局 | ○ |
1991/12 | 本 | 異文化とコミュニケーション―オタク国家・日本の危機 | 島田裕巳 | 日本評論社 | ● |
1992/2 | 本 | 驚いちゃいけないマル笑道楽三昧―マニア、オタクが続々登場! えっ、あのプレスリーがのぞき魔だった?! | びっくりデータ情報部 (編 | 青春出版社 (青春BEST文庫) | ● |
1992/12 | 映画 | 七人のおたく cult seven | フジテレビジョン | 東映(配給) | ○ |
1992/9 | 雑誌 | 諸君!! 1992/9: 『紅の豚』もブタはブタだ!─「中年オタク」の思想を排す | 佐藤健志 | p144〜155 | ● |
1993/6 | マンガ | オタクの御主人 | 永野のりこ | 竹書房 | ● |
1995/1 | 書籍 | おたく少女の経済学―コミックマーケットに群がる少女達 | 荷宮和子 | 廣済堂出版 | ○ |
1996/5 | 本 | オタク学入門 | 岡田斗司夫 | 新潮社/新潮文庫 | ● |
1997/8 | 本 | フッ完全おたくマニュアル | おたっきぃ佐々木 | ワニブックス | ○ |
1997/9 | 本 | 東大オタク学講座 | 岡田斗司夫 | 講談社/講談社文庫 | ● |
1998/7 | 本 | 国際おたく大学-1998年 最前線からの研究報告 | 岡田斗司夫 | 光文社 | ○ |
1999/3 | 本 | オタクの迷い道 | 岡田斗司夫 | 文藝春秋 | ● |
1999/8 | 本 | 史上最強のオタク座談会 封印 | 岡田斗司夫, 山本弘, 田中公平 | 音楽専科社 | ● |
2000/5 | 本 | オタク・ジャポニカ―仮想現実人間の誕生 | エチエンヌ バラール | 河出書房新社 | ● |
2000/12 | マンガ | 濃爆おたく先生 (1) | 徳光康之 | 講談社 | ○ |
2001/11 | 本 | 動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 | 東浩紀 | 講談社現代新書 | ● |
2004/2 | 本 | 「おたく」の精神史 一九八〇年代論 | 大塚英志 | 講談社現代新書 /朝日文庫(2007/3) |
○ |
2006/10 | 本 | 腐女子化する世界-東池袋のオタク女子たち- | 杉浦由美子 | 中公新書ラクレ | ● |
2007/4 | 本 | オタク論! | 唐沢俊一, 岡田斗司夫 | 創出版 | ● |
2008/4 | 本 | オタクはすでに死んでいる | 岡田斗司夫 | 新潮新書 | ● |
2008/8 | 本 | リアルのゆくえ─おたく/オタクはどう生きるか | 大塚英志, 東浩紀 | 講談社現代新書 | △ |
※出ている物はこの数百倍はあるはずですが、表の趣旨上、古い物、文壇寄りの物を重視しています(よって表に無い物が見つかった場合、古い物であれば判明次第増補しますが、新しい本の場合は学術的重要度次第となります)。
※ちなみに運営人の原本所有数は17冊です(←相変わらずダメだな)。
私見ですが、表にまとめた所、思っていたよりも早い時点で「オタク」表記が出ていると感じました。岡田氏が「カタカナ化普及の最先鋒」であった点こそ無論揺らぎませんが、岡田氏以前にも著名文化人に使われていますし、例え岡田氏がおらずとも自然発生的に「オタク」へと移行したのではないかと思います。
おたく/オタクの流通分岐点は、大体ネット以前/以後でok? - シロクマの屑籠
時系列として「ネット以前、以後」は同意するのですが、区分としては疑問があります。理由は、「ネットが変化に影響した(ネットワーカーがオタクを好んで使った)」という意味を含む物として受け取られる可能性があるためです。よって、ここは単純に「年」で分けた方が良いかと思います。私の考えでは「オタク学入門」の上梓された「1996年以降」です。
変化はおそらく「自然発生的な物」であろうと見ています。例えば「オタクの用心棒」や「オタクの御主人」がもしも「おたくの〜」だった場合、誤読される率が高くなりますし、カタカナの方がひらがなよりもインパクトに優れます(「カタカナへの変化」自体については、日本語研究の偉い学者がどこかで言っているかと)。
おたくウィークリー 大塚英志のおたく社会時評 第十回 岡田斗司夫について
この噛みつきっぷりが、岡田氏が「オタク」普及の首謀者…もとい最先鋒であった証明とも言えます。しかし、大塚氏が「おたく」を書籍タイトルに用いたのが2004年とあまりにも出遅れな感が…。
そもそも何で「おたく」?と思うのですが、ノートを見たら理由が書いてありました。
ノート おたく subj 「おたく」と「オタク」の表記 - Wikipedia |
中森明夫による原意を尊重するという理由は、まあ納得可能ではあります…。
おたく - Wikipedia |
この重要な問題を451文字の引用だけですますのは、いささか誠実さに欠けていると思います(翻訳すると、「大塚英志が正しいのでWikipediaは全面的にそれに従う」って事でしょうか…しかし引用文字数がウィキにしては多いですねぇ、引用を見かける事自体少ないのに)。
グーグル先生にたずねると…
「オタク…約 58,600,000 件」「オタク マニア…約 4,700,000 件」
「おたく…約 9,320,000 件」「おたく マニア… 約840,000 件」
「ヲタク…約 13,100,000 件」「ヲタク マニア…約約 823,000 件」
「をたく…検索できず(カタカナを含んだ物が約 11,700,000 件ヒット)
「オタ…約 25,100,000 件」「オタ…マニア…約 8,890,000 件」 「オタの…約 24,200,000 件」
「ヲタ…約 35,600,000 件」「ヲタ マニア…約 3,060,000 件」 「ヲタの…約 30,000,000 件」
「おた…約 8,870,000 件」「おた マニア…約 6,870,000 件」
「をた…約 105,000,000 件」「をた マニア…約 2,840,000 件」
(※データは2014年2月に調べた物です。)
まあ、どうでもいいか…。