おやぢうさぎ・・・この番組のホスト。小さな幸せを探す独身38歳児(※当時)。 キタキタ先生・・・異端の黒歴史研究者。過激派歴史保護団体から命を狙われている。 |
おやぢうさぎ どうもお久しぶりです・・・で、まず最初の質問なのですが、ザクがシールドを右肩に付けているのは一体なぜなんでしょう?
キタキタ先生 うーん、いきなり弱ったな・・・。普通のガノタは「言ってはいけないタブー」がある事を肌で感じているため、こうした疑問自体を持たない物なんだが・・・ところで君、ゾックとザクレロどっちが好きかな?
(お) いやだなあ、はぐらかさないで下さいよ・・・警察は本当にいませんから、ここでは何を言っても大丈夫です。
(キ) じゃあ仕方ないな・・・ええと、おっぴらには言いにくいんだけど、実を言うと巷のザクの形っていうのは、マウンテンサイクルからバラバラ状態で発掘された黒遺物標本の組み立てミスでね、正確にはこうだったはずだ。
(お) あ、やっぱり・・・自分も本来はこうだろうなとは小学生の頃から思ってましたけど・・・こういう組み変え画像はウェブでも時折見るものの、大人でそう本心から主張する方は、相変わらず先生しかおられませんよねえ(笑)
(キ) まあ考え自体は小学生レベルではあるんだけど、これ自体はファーストブーム当時には全く言われなくて、15年前にナオキ・ヤマモトという遺物コレクターが提案したのがおそらく最初。ただ、マイナーな場所での発表なのでほとんど知られていないんだけど、要はそれだけタブーだったという事かな。
(お) ところで、シールドのサイズって昔からえらく小さい様な気がするんですが。まあ安彦ザクだと絵も立体もちゃんと大きいんですけど・・・。
(キ) いい所に気が付いたね・・・実はシールドには片手持ちと両手持ちタイプがあるんだけど、前者の安彦シールドは無視され、後者の小型シールドのみが世間一般に知られているんだ。だから小型は二つ持つのが本来正しい。そして、戦闘時はいわゆる右肩に付けるなどという事はせず、盾を二つ前面に向けていたと考えられる。
(お) うわっ、何なんですかこれ・・・ヌリカベ?
(キ) フフ、なかなか合理的だろ・・・まあ所詮学会が私の説を認める事は永久に無いだろうけどね。ただこの写真では普通に立ってるけど、正確には地面スレスレまで腰をかがめていたはず・・・まあ、これはカワモリ博士の受け売りだけど。
(お) でもやはり、カッコ悪いのはちょっとどうですかね。
(キ) うーん、まあだけど、真のリアリズムを追求するとこうならざるをえなくてね。
(お) では次はドムについてですが、バズーカの反動が例えゼロだとしても、重たい物を右側に抱えて重量配分が偏っているとホバー移動は難しいんじゃないかと。
(キ) ああ、これも実際はこんな風に頭の頂上で構えていたはずだよ。ただ、イマイチ絵にはならないんだけども。
(お) なるほど・・・あ、ところでフルアーマーはやはり、こうきましたか・・・。
(キ) もっとはっきり言ってくれていいよ、想像どおりでつまらないって君の顔にしっかり書いていてあるぞ・・・。基本的にガンパラは神学論争を弄ぶ物ではないし、かといってネタ遊びでもないから、実際に蓋を開けて見ると「なーんだ・・・」という場合の方が多いと思う。
(お) いえ、別に批判するつもりでは・・・。
(キ) まあ、無論大型シールドを持たせてもいいんだけどね。あ、余談だけど、外国の研究者は「フルアーマー」の事を「フルストライクアーマー」と呼称している。理由は不明だけど、おそらくは「フルアーマー」及び「FSWS」が外人の言語感覚的におかしいためだろうな。
(お) しかし、こういった説が学会では決して触れられないのは何故なんでしょう?
(キ) それは当然、トンデモの宿命以外の何物でもないよ。学問ではない物が学会で認められるはずがないし、お笑いも宗教もオカルトも学問ではないだろ?つまりは私の主張の存在自体が、学問にとって未来永劫に絶対悪でしかありえぬという宿命の上に成り立つ物なのだ・・・、このマリアナ海溝よりも深い絶望感がわかるかね、君は!
(お) あ、ハア・・・。
(キ) 一応断っておくけど、「屁理屈と膏薬はどこにでも付く」から、コジつける事自体はいくらでも無限に可能だよ。だが、そもそも私は「コジツケて肯定する→賢い偉い、コジつけられず妄想する→俺ガンDQN」という既存の価値観、すなわち学問という方法論自体に反逆し、その結果黒歴史保護団体に命を狙われている身だから、そういったのを行う気はサラサラないんだ。よって私が研究の主軸としているのは文献ではない・・・そもそも非公式文献にすらもそんな記述は一切無いしね。ちなみに私がザク左手シールド説の立証のため最初に行ったのは、ジ・オリジン遺物一巻のザクの全ての修正作業だった。形状の見栄え及び、演出、構図、コミック形式と映像とのカミ手とシモ手の関係の違い、といった要素を考慮に入れて出した結論がザク左手シールドであり、それが我々の固定観念を上回る必要は無く、映像としての説得力を持ちさえすればそれでいいんだ。
(お) うーん、一応主張自体は何となくわかりますが、やはりどうしてもザクのデザインは刷り込みがありますしねえ・・・。
(キ) まあ、これは吹き替え声優の違和感と一緒で、慣れれば解決する問題にすぎないな、だからいつか世間にもわかる日がくるだろうし、完全な実物を復元できさえすれば即証明できる。もっとも、その日がくるのは数百年、いや数万年は先の事だろうが・・・。
(お) しかし気の長い話ですねえ(笑)
(キ) ところで、ここからが今回の本題なんだが、これに私がこだわるもう一つの理由として、MSの派手な色という問題があげられる。
(お) あ、これも昔から疑問で疑問で・・・良く放熱のためと言われますけど、どうもいまひとつ納得がいかなくて。
(キ) そりゃそうだろう、直射日光で温度を上げたくないなら、日傘パネルを背負って出撃して、投棄するのが合理的だ。よってそれをしていない以上、さして深刻な問題ではないと見るのが妥当だね。そもそも常時太陽に晒される宇宙船と違い、MSの活動はごく短時間だし、核融合炉とノズルの熱の方がケタ違いに深刻なはずだ。
(お) あと、同士討ちを避けるためとも良く言われるんですが、これもちょっと・・・。
(キ) 現実に派手だと有効だったのは、銃の命中率が極端に低い時代の話だからね。そもそもフィルムでは誤射をしているシーンすら見ないし、ガンダムとガンキャノンは弾に当たっても耐え、敵MSとジムは即爆発だから、実際には「弾は良く当たる」んだ・・・まあ最後のとどめはビームサーベルという場合が意外と多かったりするんだけど、少なくとも黒いリックドムがちゃんと活躍してもいる以上、ハデハデ有効説は疑問視せざるを得ないな。
(お) では、結局ハデな色は永遠のナゾのままっていう事ですか?
(キ) いいや、シールドステルスで全て解決だよ、うん。
(お) は?
(キ) あ、そういえば、この概念を説明し忘れてたな・・・まあこれに関しては百聞は一見にしかずだよ。光源がほぼ真上でも、ちゃんと計算された角度とポーズにより逆光時の様に影になる理屈自体は、たぶん五歳児でもわかると思う。
(お) えぇーっ? でもこんなに隠れるなんて反則ですよ!これじゃあ、ずっと僕達ガノタがMSの色について日々悩み議論してきた苦労は一体・・・。
(キ) 反則上等、言ったもん勝ち。光源問題はスタジオぬえのスターシップライブラリーにも出てこないから、この概念を導入すると、従来の宇宙兵器デザインセオリーを根底から・・・おっと、これは企業秘密だったっな、イカンイカン。
(お) ただ、太陽の位置によっては役に立ちませんね。
(キ) そうだね、だからシールドステルスでは進入角度が限定される。だからその裏をかくには、推進/冷却剤を多く持つ航続距離が長い機体の全身を黒く塗り、迂回させて奇襲すればいい。ただ色が地味だと編隊が組みにくいので、通常二機で組んで一撃離脱って感じかな・・・つまりはリックドム。
(お) でも、はみ出た肩が結構目立ちますね。シールドも全部隠れるとは限らないですし、失ったら大変ですよ。あと、やはりガンキャノンはいい標的だとしか言えませんし・・・。
(キ) まあ前面の色は黒が理想だけど、ジムは赤だしねえ・・・でも実は黒だよ。
(お) もう先生、また意味不明で煙に巻こうと・・・。
(キ) えーと、要は戦闘時にはジムの赤い部分は明度が低下していた考えると辻褄が合うんだ。なお無論、シールド自体、シールドからはみ出しやすい爪先、コックピットハッチの赤、ドムの目の周囲、ガンキャノンの全身、ウェーブライダーの下面も同様で、紫外線が当たると・・・。。
(お) っていう事は、MSの表面装甲の赤い部分はサングラスですか?
(キ) そう、ただしシャアピンクは全く逆だけどね。ちなみにSPTレイズナーの考案時、紫外線で黒くなる透明素材の使用が検討されていたし、記憶に新しい所ではストライクPS装甲を熱で再現するマイクロカプセル塗料があったけど、プラ自体にカプセル混入も可能だそうだ。まあ妄想する以上は、こうして最低限商品化は射程に入れておかないとね・・・おっと、話しがそれたかな。
(お) でも、シールド表面を常に影にしていると、本体の放熱問題でえらい事になりませんか?
(キ) 本体の温度を上げたくない場合は、こうして逆にシールドを太陽に晒せばオッケー。ただ二兎を追うのは無理で、敵の方向が想定されている場合はシールドが目立って自殺行為だから、せいぜい戦闘終了後の移動時等といったところかな。
(お) うーん、理屈はまあ何とかわかりました。ですが、ガンダム七不思議の一つがこうもあっけなく解決するというのも、どうも狐につままれた様で納得のいかない部分もあって・・・。そもそも「宇宙はミノフスキー粒子で青く輝いている、黒い影が無いのもそのためだ」って以前、先生自身がおっしゃていた覚えがあるんですけど、その点はどうなんですか?
(キ) ギク!!・・・・しまった急な用事を思い出した、ではこれにて失礼!
(お) あ、ちょっと、本番中にいきなりどこ行かれるんですか、先生〜〜〜っ!
聖暦2005/8/18放送
(聖暦2006/6/10修正)
(聖暦2014/10/8書式変更)