先日久しぶりにガノタサイトをチラホラ巡回(どこだか知りたい方は「ガンダム考察掲示板」でググって下さい)していると、ジオンの人口問題がワイワイとネタにあがっており、そういえば自分も若い頃は・・・と妄想が記憶の片隅からふと蘇ってきたので一応記しておきます。
0001・・・「総人口90億人」。
0040・・・オフィシャルズの「0040年・総人口の40%の移民完了」より。なお、アニメック「機動戦士Ζガンダム大事典」では総人口105億に数値が修正されています。
0079・・・「一週間戦争で総人口の25%にあたる30億死亡(よって総人口は120億)、ルウム戦役25億死亡。計55億死亡」。ただし総人口数値の公式数値は確定しておらず、110億説、115億説、120億説、130億説もあり(110億説はオフィシャルズのあとがきで否定的に書かれたが、実際の数が示された訳ではない)。地球人口は20億の定説どおりで、死亡2億はオフィシャルズより(ただし5億説他色々あり)。
※上記以外のグラフの数値は全て推測にすぎません。宇宙世紀元年の宇宙人口等も謎です。
●さてここで、0079年時の宇宙人口100億のうち、月面人口8億その他2億をさっぴくと90億ですが、月面は0100年時2.2億ですので0050年時8億から徐々に減っていったと考え4億とし、その他は1.5億とすると94.5億がコロニー住民の人口となります。
サイドの人口は0050年時に平均各10億、サイド3と5のみ20億説とされていますが、0079年時(サイド3に1.5億)では全く数字が合わないため10と20億で振ってみると、一つだけ13億になるのでこれをサイド5という事にします(1〜4の数字が同じなのは、計算が楽だからサイド間の力関係を均一にするための措置)。
しかし、サイド6+月面他+ジオン人口では27億なので、あと20億足りません。しかし、サイド6に40億は多すぎてバランスが悪いですし、「シャングリラのジュドー達やサイド2でゲリラ戦をやっていたレコアは一体どうなる」という事で、「サイド1、2、4、5は全滅ではなくジオン領として存在、ないしは多くの住人が実は生存していた」と考えます。問題は内訳ですが、聖書「センチュリー」にはサイド2は親連邦勢力との記述があるため、ガス殺人口を多いと考えられますが、ΖガンダムやVガンダムでバンバン出てくるので「サイド2実はサイド6だった」という荒業で切り抜け、生存人口を他の半分とすると以下になります。
総人口・・・120→65
地球・・・20→18
宇宙・・・100→47
サイド1・・・20→8
サイド2・・・20→4
サイド3・・・1.5(グラナダ等含まず)
サイド4・・・20→8
サイド5・・・13→0
サイド6・・・20
月面・・・4(出稼ぎ就労者含む)
宇宙施設、地球圏外・・・1.5(出稼ぎ就労者含む)
ただし、これはあくまで考えの一つにすぎず、重視する点如何によって数値が変わります。 よって「サイド6の人口を多くとった方が合理的(全滅重視)」、「やはりルウムの死者は25億(年表重視)」、「L1軌道に13億はあまりにも多すぎる(科学重視・・・個人的にはこのスタンス)」と、各個人個人において数値の食い違いは発生している事と思います。
●「MS-ERA」では0018年にサイド2で100万人目のスペースノイドが誕生とありますが、これはやはり新聞がうっかり・・・。もしくは、「移民開始間もないサイド2での百万人目新生児」だと強引に脳内解釈すると、建設開始がサイド1共々0010年なので入植開始は0016〜17年といった所でしょうか。
0040・・・「総人口の40%の50億人が移民完了」のため、計算すると125億。ただし現在の年表からは削除されている。
0093・・・クェス・パラヤ談「宇宙には100億の人が住んでいる」より。まあ、映画の台本が史実と異なるのは良くある事ですが(笑)。
○0050年時は、人口増加率が変わらなければ当時の総人口は134億であるはずですが、0049年頃に24億の人口が大挙して消失した謎が残ります。しかし丁度いいことに、サイド3の0050年の人口が20億であり、これが0049年時の調査によるものと考えれば、サイド3の人口消失数18.5億(0079年時1.5億)と月面人口の消失数値6億(0100年時2.2億)を合わせた数と偶然にも一致します。そして消失した人口が倍化して大戦後に・・・うわなにをするはなせやめr
○ジオン公国の人口は映画では1億5千万ですが、0050年時にはアニメック人口設定のままの「20億」だそうです(オフィシャルズでも確認)。まあ入れ物はちゃんとある訳ですから、「サイド3のコロニーは設定通り40基、よってジオン国民は全員が土地持ち長者である(ただし対マスドライバー兵器対策として分散して居住する意図も含む)」という解釈にならざるを得ません。しかしそれでは、サイド3の人口密度が低すぎて面白くありません。
1億5千万を40で振り分けると375万、うち人が住める所を少なめに見積もって30基とすれば500万で、密閉型ですからオニールプランの倍以上の面積となります。まあアメリカ人の感覚からすればそれほど贅沢という訳でもないでしょうが、ガンダム世界だと普通一基に2500万人以上詰め込まれる設定(に計算上なる)ので比較上非常に贅沢となる訳です。つまりジオン国民は「勝ち組の中の勝ち組」なのです。
ただ、それでは個人的に納得いかないため、ガンパラの冗談設定においては公式設定を否定した上で、かつアニメック人口設定を肯定するため、かつて「ガンダム最大のタブー」とも呼ばれたコロニーナンバーの変更問題を逆手に取りました。これに関しては「年表」にまとめましたのでそちらをご参照下さい)。
○1億5千万自体に関しては、「学徒動員のパイロットが多いようですから」と「ジオンに兵なし」演説の二点からも妥当でしょう。まあ、グラナダの人口や周辺の月面都市も含むとすれば多少増えると思いますが、それでも喧嘩をするには無謀な数なので、地球上の植民地や寝返った都市の協力、シャングリラの様に毒殺しなかったコロニーを植民地にして計20億とすればアニメックの設定数値になりますかね(ムリヤリ)。後はやっぱり植民地の使えそうな工場を稼動させ、若者を薬物洗脳して鉄砲玉に・・・(以下略)。
2006/8/19
なんとなくバリエーションをば。
オフィシャルズ準拠・修正版
「ガンダムは遠い未来の出来事」だとの個人的な考えにより、人類の人口増加率を半分に抑えました。あと、どうも味気ない感じがするので、多少起伏を持たせてみました。30代の人口が多めです。
異説・130億版
マイナー資料の記述「0079年130億」を使用しました。「人類の半数が死亡」には多少弱いのが難。
電波妄想版・その1
「映画の台詞で0093年に100億の宇宙人口」をのむならば、少なくとも0093年に80億は欲しい所ですので妄想。南極条約時に宇宙52億&地球3億死亡(/行方不明)と公表されるも、戦後に25億の封印コロニー住人の生存が判明し、地球の被害者数3億も実際より1億多い数値だった事がわかり、宇宙27億&地球2億と正式に公表、といった所です。
なお、ついでに0040年の設定を無視。理由は「既に数値の50億の方が廃棄されている設定」である事と、「具体的数値が存在しえないため、今後サイドストーリーにおいて組み込まれる可能性がまず無いと思われる」という二点です。
電波妄想版・その2
0050年の「90億」は黒歴史文書翻訳の際のミスと解釈。そのかわりに0040年の40%の設定は遵守しました。強制棄民による人口密度の過密化が頂点に達した所で、ルナツー移動開始とそれに伴うコロニー建造の縮小が0070年に同時に襲い、街にはベビーブーム世代の若年失業者が溢れる・・・といった感じです。
2006/8/19
公式年表では、上の表の通り0040〜0050年の10年の間に15億人が消失しているのは良く言われる話です。しかしそんな大事件が無視されるはずはないので、つまり計算間違いという訳なのですが、これが延々と「写経」され続けているのは呪いと言わずして何と言えば・・・。なお、オフィシャルズでは「総人口の40%が〜」とのみ記述されており、普通に考えれば無視(見ない書かない突っ込まない)が当然の処置でしょう。ですが、「宇宙には100億の人が住んでいる」のクェスの台詞を考慮に入れると、いくら誇張を含むにせよ50億ではありえないでしょう。
よってここで、「逆に0001年と0050年の総人口記述の方が間違いなのだ!」と電波の世界にゆんゆん思考を巡らせ、0079年の総人口は現在の定説を無視し、近代映画社「ジ・アニメ特別編集 機動戦士Ζガンダム」P74『総人口の五十%(約七五億人)を死亡させた』に準拠(ただし150だとキリが良すぎるので1億付け足しました)。また、0040年と0050年の宇宙人口をキリが悪い数字にずらしていますが、理由は公式年表のグラフを御覧のとおりです。
数を増やす事による問題点は、相対的にただでさえ少ないジオン人口が更に・・・という点ですが、「55億は殺しすぎ問題」はやや緩和されます。また、これにはもう一つの大きな意味があります。世界人口は2050年には100億を突破と予測されていますが、その時にもガンダムビジネスは間違いなく存在しているはずです。つまり、一昔前に見られた「1999年地球連邦設立」という絶対の史実アトツケ設定が現在活字になる事が一切無い様に、人口数値も先の事を考えた方がいいのではないかと。まあ、恐ろしく気の長い話ではありますが・・・。
なお、想定としては2050年に90億で伸びがゆるやかになり、宇宙暦元年は100年先延ばしして2150年あたりに島3号・・・は無理っぽいので2200年よりも更に後と考えました。まあ2045年に有重力宇宙ステーション(それが無理やり第一号コロニーとも呼ばれる・・・とか)すら無理っぽいですし、そもそも数百年の時間がすぎているフシがあります。少なくとも、現在の我々は200年前を「中世紀」とは言いませんので・・・。
という訳で、下の表では元年が2050年前後という説を黒歴史の闇に葬っていますが、2129年にしてもなお、大型兵器を除く科学水準が低すぎるという大きな問題は残ります(人造義足が研究中の様ですし・・・にんともかんとも)。
「一年戦争の死者/行方不明者数55億(宇宙52、地球3)」※大戦初期の推定死者/行方不明数65億
総人口・・・151→96
地球・・・20→17
宇宙・・・131→79
サイド1・・・35→13
サイド2・・・19→4
サイド3・・・1.5(グラナダ他、占領アイランド、地球植民地含まず)
サイド4・・・20→8.5
サイド5・・・3.5→0
サイド6・・・48.5
月面・・・2(出稼ぎ就労者除く)
宇宙施設、地球圏外・・・1.5
「一年戦争の死者/行方不明者数38億(宇宙35、地球3)」※大戦初期の推定死者/行方不明数65億
総人口・・・151→111
地球・・・20→17
宇宙・・・131→94
サイド1・・・35→21
サイド2・・・19→7
サイド3・・・1.5(グラナダ他、占領アイランド、地球植民地含まず)
サイド4・・・20→14.5
サイド5・・・3.5→0
サイド6・・・48.5
月面・・・2(出稼ぎ就労者除く)
宇宙施設、地球圏外・・・1.5
備考
○一般に知られる「0001年の総人口90億、0050年の総人口110億」という公式数値は、地球の市民権を持たない者を差し引いた数。
○0040年の宇宙人口は公式には50億(全人口の40%→よって全125億)だが、公式年表はキリのいい数字に四捨五入されているため、正確には53億(全人口の40%→よって全134億)と見られる。
○アイランドフォールによる死者/行方不明数は公式には2億だが、実際の所は地球全域に未登録居住者がかなり存在しており、津波に呑まれた被害者数にそれを上乗せすると3億が妥当な所であろう(ただし5億と記した資料も多い)。
○1つのバンチ(bunch)は複数のアイランドーで形成さる。基本的に東西2基がワイヤーで強固に連結され、それに南北の2基が加わるのがかつては一般的だったが、次第に8基、12基・・・と増設されていき、最大では50基によ及んだ。なお、バンチ間はワイヤーで繋がれておりケーブルカーで移動が可能である。なお、艦船の入港時に現れる断続的な発光ラインは、実はレーザービームではなくワイヤーが発光した物であり、細いため通常目には見えないもののバンチの中には縦横無尽に張り巡らされている。
○サイド3の密閉型の島三号型は極少数で、サイド3、5のアイランドはその大半が小型コロニーである。ズム・シティは一番最初に作られたアイランドが改名された物ではなく、廃棄されて空いた1バンチのナンバーが当てられた物。なお、3バンチの人口ががわずか150万人なのは、出来たてで入植が進んでいなかったためである。
○月面の出稼ぎ人口は一時期かなりの数にのぼったが、アイランド建設の縮小と共に減っていき、新規アイランド需要がほぼ無くなった大戦後は更に大きく減少した。
0050年のバンチ数
「全280バンチ、平均40バンチの内訳」(アイランド人口84億、バンチ平均3000万)
旧サイド1・・・40バンチ(約10億、バンチ平均2500万、アイランド平均630万) 平均4基
旧サイド2・・・40バンチ(約10億、バンチ平均2500万、アイランド平均630万) 平均4基
旧サイド3・・・60バンチ(約20億、バンチ平均3300万、アイランド平均666万) 平均5基
旧サイド4・・・40バンチ(約10億、バンチ平均2500万、アイランド平均630万) 平均4基
旧サイド5・・・60バンチ(約20億、バンチ平均3300万、アイランド平均666万) 平均5基
旧サイド6・・・40バンチ(約10億、バンチ平均2500万、アイランド平均630万) 平均4基
※小型で一基に100万、中型で400万、大型で1300万人が居住し、主に東西南北4基でバンチを形成。
0079年1月1日のバンチ数
「全301バンチ、平均43バンチの内訳」(アイランド人口126.5億、バンチ平均2940万)
S1・・・80バンチ(35億、バンチ平均4380万、アイランド平均880万) 平均5基
S2・・・40バンチ(19億、、バンチ平均4750万、アイランド平均950万) 平均5基
S3・・・40バンチ(1.5億、バンチ平均380万) 1基以上
S4・・・40バンチ(20億、バンチ平均5000万、アイランド平均1000万) 平均5基
S5・・・30バンチ(3.5億、バンチ平均1160万) 1基以上
S6・・・80バンチ(48.5億、バンチ平均6060万、アイランド平均1210万) 平均5基
S7・・・1バンチ
※最大型は一基に3600万人が居住(東西2基でバンチを形成)。
0087年のバンチ数
「全281バンチ、平均40バンチの内訳」(アイランド人口85.5億、バンチ平均3040万)
統一サイド1(ザーン)・・・60バンチ(21.5億)
統一サイド2(ハッテ)・・・100バンチ(50.5億) ※第1バンチは50基からなる最大の市
サイド3(ジオン)・・・40バンチ(1.5億)
新サイド4・・・0バンチ
新サイド5(ニュールーム)・・・40バンチ(10億)
新サイド6(ニューリア)・・・40バンチ(13億)
サイド7(トア)・・・1バンチ
○公式設定(史実)では新規コロニー開発が51年に凍結されているのですが、資源を掘り尽くした訳でもないのに開発が凍結される理由がわかりません。自分の認識としては、開発は一度巨大なシステムとして動くと止めたくても止められず、例えバブルが崩壊しようがビルも原発も高速道路もどんどん作らざるをえない・・・というオールドな呪縛が宇宙建設という需要を無理やり作り出した・・・という感じなので、「コロニーの力を封じるため新規建設中止」ではなく、宇宙人口増加がゆるやかに減った事で建設需要が減退し景気低迷、という程度で。
○月人口はアニメック数値8億(オフィシャルズでは0050時の数値と記述)、ムーンクライシス設定の2.2億でどちらをとろうか迷いましたが、小説だと月面都市の人口は極めて少ない様なので2億としました。なお、出稼ぎを含んだ真の人口は無論「不明」です。
○1バンチの平均人口は、資料では「2500〜3600万」とバラつきがあるので、サイド1、2、4、6における1つのバンチを平均3000〜3600万人からなる・・・と考えるつもりが4500万→3000万にバラケてしまいました。またZや小説では平均500万人程度(オニールプランそのまんま)なので、平均1000万と少なめに設定。なお、バンチ数は端数を入れると面倒なので、かなり乱暴ですが総数を全280〜281で固定、数も10ケタで統一しました。なお、0087年時は登録上存在するだけの幽霊バンチもいくつか含まれています、多分。
○Ζガンダム第29話の「サイド2市長」は、1バンチの市長という事でどうか一つ。どうも個人的に、サイド自体が「市」だというのは納得がいかないので・・・。
○「バンチ=複数コロニー」に関しては、史実(富野設定)に喧嘩を売る様な恐ろしい真似をする人は流石におらず、商業誌初出はG2O第8号かと思いますが、松浦氏は「一基もしくは集合」と書いています(私も昔からこの解釈で、サイド建設の初期段階では集合だったが…と長らく妄想)。しかし、聖なる史実も御大の御威光も、オニール博士を敬愛する方々の前には全く通用しなかった様です・・・(やられた!)。
http://www.dyarstraights.com/msgundam/sideline.html
蛇足
まあ、「無理を立てれば道理が引っ込む」と言いますが、ガンダム設定は現実の歴史ではありませんから元々辻褄が合おうはずもありません。よって、無理やり計算だけを合わせればそれはそれで困った物になるという見本がこれです。しかし、毒殺とか殲滅とかいう話になると急に生き生きする自分って、一体・・・。